機械工学科FD記録〔教育改善〕

学生アンケ−トに基づく教育改善および意見等について下記の項目に記入して下さい。

授業科目〔 流体力学   〕,教員名〔山本恭二  〕,記入年月日〔2003.5.12 〕

 

1.学生からの指摘事項およびアンケ−ト結果について

@     字・図など黒板の書き方を丁寧にしてもらいたい

A     試験と演習の関係が薄いように思う

B     詳しい教科書の使用を要望する

C     映像を使った内容説明を増やすことの希望

D     もっと学生のことを考えて講義をしてもらいたい

E     受講者の私語をなくすようにしてもらいたい

F     予習復習の時間数の少なさ。殆ど1時間以下である

G     試験問題の程度は,約6割が「適当,易しい」約4割が「難しい」となっている

H     意欲的に受講したかの問いに対し,約7割が「そう思う」,残りが「そう思わない」となっている

I     授業が解らないときには,「担当教員に聞いた」が13%,64%が「友達に聞いた」,8%が「ほっておいた」となっている。

J     達成度については,8割が目標を達したとしている。

 

 

2.指摘事項およびアンケ−ト結果に対する教育改善について

     実施済みの内容

@     字や図はなるべく丁寧に書くように心がけ,ノートする時間を取れるようにしている。

A     ビデオによる映像を見せ,簡単な実験デモを行っている。ビデオは英語である。英語の勉強も兼ね,日本語による補足解説は特にしない。

B     教科書の内容や足らないところは講義で詳しく説明している。演習で補いも行っている。更なる勉強には,シラバスに参考書が書いてあるのでそれを利用してもらいたい。

 

     実施計画の内容(予定の実施時期も含む)

@     私語にはこれまでも注意を払ってきたが,今後は,私語をする者の受講態度評点を零点とする。同じく,講義中に飲食をする者,帽子をかぶって講義を受ける者などの受講態度評点を減点する

 

 

3.各教員からのご意見等

@     演習は,それによって,流体力学における重要部分を示し,講義内容の理解を深め,流体力学について考える能力を創るものであると考えている。シラバスにも書いてあるとおり,試験問題の程度として,約2割は授業内容の応用能力を要求している。この程度は,演習などにより,流体力学について考えることが出来るようになれば,それ程難しいものとは思わないし,又それが出来なければ授業を理解したことにはならない。演習問題の解答を丸暗記していれば試験に通るというものでは決してない。約4割の者の勉強時間が30分以下,同じく4割が一時間以下の勉強時間では,勉強不足であり,演習問題の簡単な変形であっても難しい応用問題と感じるのはあたりまえである。新聞の投書に,中国からの留学生の意見として,「日本の学生はちょっとも勉強しない」とあった。留学生の指摘を待つまでもなく私もそう思う。ちなみに,平成14年度の3年生の流体力学の成績は,途中落伍者:17,不可:22,可:24, 良:30,優:22,平均点:68であった。奮起を望む。なお,編入生は全員単位を取得した。

A     「学生のことを考えろ」という意見があったが,具体的に何を意味しているのか分からない。30分も勉強しない学生が普通であること,約3割が意欲的には受講していないというのが学生の現状であり,それに合わせろというのであれば嘆かわしいというほかない。演習を含めた講義により分かりやすく理解できるよう心がけているつもりである。分からないことがあれば,演習時間でも休憩時間にでも是非質問に来るなどしてもらいたい。それによって,学生諸君のレベルや分かりにくいところがよりよく把握できることになり,講義方法に大いに参考になる。

B     達成度につては,8割が「目標に十分・かなり・まあまあ達した」であるが,これは,単位判定前の最終試験時での自己評価である。最終試験を受けた者の内単位取得者の割合が約8割であることを考えると興味ある結果と思う。