機械工学科FD記録〔教育改善〕平成1年度後期授業

学生アンケ−トに基づく教育改善および意見等について下記の項目に記入して下さい。

授業科目〔ベクトル解析〕,教員名〔喜多義範〕,記入年月日〔平成18年6月29日〕

 

1.    学生からの指摘事項およびアンケ−ト結果について

アンケートは期末試験時に行い、受験者数は29名(内不合格者11名)であった。「自由記述アンケート」の回答者数は17名である。学生からの「自由記述アンケート」での記述には、次のような記載があった。

 好意的なもの:流体力学で役に立った(1件)

     先生がよかった、ありがとう(3件)

     演習問題をして、丁寧に解説してくれた(2件)

 悪かったもの:演習問題が無かった(2件)

     板書に関して、字が小さくて読み辛い、見易く書いてほしい(3件)

     内容が難しすぎて、説明がほとんど分からなかった(5件)

     先生交代(1件)

最後の2項目は、回答数から推察して、ほとんど不合格者によるものと推察される。

しかし一方、質問事項(Q1−Q9)の全体平均評点は2.9であったことから、

合格者にとっても、授業について来るのが難しかった事を示していると思われる。

 

2.指摘事項およびアンケ−ト結果に対する教育改善について

 a.「演習問題が無かった」の指摘には驚いた。なぜならば毎週演習の時間には、例題・演習問題等を、教員が解説しながら解いており、「演習問題をして、丁寧に解説してくれた」と記している学生も居るからである。  b.板書はもう少し気を付けてしたい。

c.「講義内容が難しい」との声が多くある。教科書は「これ以上易しく丁寧なのは無い」程度のものを用いている。講義では、なるべく詳しく丁寧に多くのことを講述しようとして早口で喋り過ぎ、聞き取り難かったものと推測される。次回からは、講義内容を少しスリム化して、なるべくゆったりとした口調で口述するように努めたい。

 

. 各教員からのご意見等

a.微分積分を習熟している事が機械科の学生として基本中の基本である。しかるに受講学生の中で、y=aの微分が出来ない学生が25%、θ=tan−1(y/x) のθを偏微分出来ない学生が58%、両問題とも出来ない学生が13%も居る。微積が出来ないから問題も解けなくて難しく感じているのではないか。微分積分の単位認定は、殊の外、厳しくすべきである。 b.機械科の学生であるのに空間図形の取り扱いに不馴れである。図学で曲線・曲面や相貫体の作図を「実習」させるべきで、CADにまかせるべきでは無い。

c.上述のように基礎学力の涵養に力を注ぐべきである(ゆとり教育の学生には特に)。

d.「学生による授業評価アンケート」には、当初から指摘されているように、学生の署名を必須とすべきである。なぜならば、学生も責任を持って記入すべきだから、である。

それを「教育開発センター」がずっと無視し続けているのは、まったくおかしい。

4.教育評価改善委員会としてのコメント(記入不要)