特殊加工学研究室

近年,科学技術の進展にともなって工業用材料の特性は高度化してきており,従来の機械力学に基づく手法では加工の困難な材料や複雑かつ微細形状への要求が多くなってきています.本研究室ではこれらの高度化する要求に応えるために,材料の機械的特性に依存することなく加工を実現できる電気・電子エネルギーを用いた放電加工や電子ビーム加工,光エネルギーによるレーザ加工,さらには磁気や化学反応を活用した新しい加工法の開発などに取り組んでいます.

ホームページhttp://ntmlab.mech.okayama-u.ac.jp/

Okada Akira
岡田 晃教授

専門分野特殊加工学

E-mailakira.okada@okayama-u.ac.jp

放電加工の高能率・高精度化に関する研究

放電加工時の放電分散状況,加工粉やワイヤ電極の動きを高速度観察や数値解析により解明し,これらに基づいて加工の高性能化を研究しています.また,曲がり穴加工,半導体材料のスライシング,加工面の高機能化などの応用技術を開発しています.

大面積パルス電子ビーム照射法による高能率表面処理法の開発

直径60㎜の電子ビームを照射できる技術を新しく開発しました.これにより金属の極表面を瞬時に溶融させることができます.この現象を利用して短時間で金属製品の表面を平滑にしたり改質を行う技術(EBポリッシング)について研究しています.


図1:つり下げ電極を用いた放電加工による小径曲がり穴加工


図2:EBポリッシングによるチタン合金製義歯床の高能率表面仕上げ

Yasuhiro Okamoto
岡本 康寛准教授

専門分野特殊加工学(レーザ加工 ,放電加工)

E-mailYasuhiro.Okamoto@okayama-u.ac.jp

レーザ光を用いた透明体材料の微細加工法

透明体材料であっても瞬間的に強いレーザ光を用いることで集光点にその光エネルギーを吸収させることができます.それにより透明体材料の内部の性質を変化させたり,透明体材料や他の材料と接合したりする加工法を開発しています.

脆性材料のマルチワイヤ放電スライシング法

太陽光発電や集積回路の基板に用いられるシリコンや炭化ケイ素といった石のように脆い材料を1mm以下の板状に作製する手法として,複数のワイヤーで電気エネルギーを瞬間的に供給して材料を除去する次世代スライシング法を開発しています.


図1:ガラス/ガラス,ガラス/シリコンの接合


図2:マルチワイヤ放電スライシング装置

shinonaga Togo
篠永 東吾助教

専門分野特殊加工学(レーザ加工 ,電子ビーム加工)

E-mailshinonaga@okayama-u.ac.jp

レーザを用いた新機能生体材料創成に関する研究

生体内に用いられるインプラント材料としてはチタン系材料が広く用いられています.チタン系材料へ短パルスレーザを集光照射すると,材料表面に周期的な微細構造が形成されます.本研究では,周期的微細構造の形状制御および,細胞伸展制御機能付与による新機能生体材料の創成を目指しています.

大面積電子ビーム照射による形状変化メカニズムの解明に関する研究

凸形状などの複雑形状を有した材料に大面積電子ビームを照射すると,溶融,蒸発が生じ,凸部先端が丸みを帯びる現象が生じることがあります.これらの電子ビーム照射現象の解明を,実験および解析により試みています.


図1:超短パルスレーザにより形成した周期的微細構造形成による細胞伸展制御


図2:大面積電子ビーム照射による形状変化予測