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山内翔斗さん,福村徹さんが「第22回 学生によるビジネスプランコンテスト(日刊工業新聞社主催)」で優秀賞を受賞!

山内翔斗さん,福村徹さんが「第22回 学生によるビジネスプランコンテスト(日刊工業新聞社主催)」で優秀賞を受賞

 日刊工業新聞社主催の「第22回 学生によるビジネスプランコンテスト」(2023キャンパスベンチャーグランプリ中国)において,中国地方の大学院・大学・短大・高専・専門学校 15校から応募された99件の中から,山内翔斗さん,福村徹さん(大学院 博士前期課程 先端機械学コース)のグループが提案した「空き家学生リフォーム事業」が優秀賞(このまち思い広島ガス賞)を受賞しました.このアイディアは,山内さんらが耳にした空き家問題に関するメディアニュースから着想を得ました.なお,受賞のアイデアは大学院環境生命自然科学研究科の大学院科目「高度創成デザイン」の講義で学生が発案したものを本コンテストに応募したものです.
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日付2024/1/17

研究室機械工学コース


図1 キャンパスベンチャーグランプリ中国 優秀賞(このまち思い広島ガス賞)を受賞した山内翔斗さん(右)と福村徹さん(左)

木村匠吾さんが2023年度精密工学会春季大会学術講演会でベストプレゼンテーション賞を受賞!!

放電加工における気泡の膨張収縮挙動の数値流体解析

 木村匠吾さんが公益社団法人精密工学会より,2023年度精密工学会春季大会学術講演会で発表した内容に対して,ベストプレゼンテーション賞を受賞しました.
 研究内容:放電加工では,プラズマの熱により油加工液が蒸発し,気泡が生成される.その後気泡は膨張収縮を繰り返すことで,放電の熱により溶融された金属を吹き飛ばし,放電痕を形成する.しかしながら,気泡挙動が材料除去に及ぼす影響の詳細は十分に明らかとなっていない.そこで本研究では,気泡挙動の制御や最適化によって放電痕除去体積を増大させたり,形状をコントロールし,加工特性を向上させるため,基礎検討として極間での気泡の挙動について数値流体解析(CFD)を用いてその再現を試みた.図1に気泡直径の時間的変化と気泡の形状変化を示す.図より,気泡は膨張と収縮を繰り返す減衰運動をしてから一定の大きさに収束し,安定状態になることがわかる.また,CFDによる解析値と高速度観察による実測値はほぼ一致しており,CFDの再現性も示すことができた.よって,放電加工時に発生する気泡の挙動や材料除去に及ぼす影響の一部が明らかとなった.この解析技術を応用することで,様々な放電加工条件での気泡挙動をシミュレーションし,放電加工現象のさらなる解明や加工特性向上のための技術開発が期待できる.

日付2023/3/16

研究室特殊加工学研究室


図1 気泡直径の時間的変化と気泡の形状変化


図2 公益社団法人精密工学会「ベストプレゼンテーション賞」賞状

篠永東吾助教が一般社団法人電気加工学会より電気加工学会論文賞を受賞!!

Improvement in Corrosion Resistance of Al-Cu Alloy by Large-area Electron Beam Irradiation

 2023年6月26日に篠永東吾助教が一般社団法人電気加工学会より「電気加工学会論文賞」を受賞しました.
 受賞論文の概要:Al-Cu合金はアルミニウムに銅を含有したアルミニウム合金の一種であり,軽量でありながら高強度であるといった特徴を有しています.Al-Cu合金の中でもA2017はジュラルミンとも呼ばれ,航空機部品等に広く利用されています.一方で,合金元素に含まれる銅などで構成された金属間化合物(Intermetallic compound: IMC)は腐食の起点となりやすく,Al-Cu合金は耐食性に劣ることが課題です.
 近年開発された大面積電子ビーム照射法では,有効径60mmの高エネルギー密度を有する電子ビームを,数µsのパルス幅でパルス状に照射することで,被加工物の極表面を瞬時かつ均一に溶融することができます.また,電子ビーム照射によって急熱,急冷された被加工物の極表面では,母材組織とは異なる緻密な組織を有する再凝固層が形成されます.
 本論文では,大面積電子ビームを照射することで,Al-Cu合金表面のIMCを微細化し,耐食性が向上することを明らかにしました.また,非定常熱伝導解析を用いた温度履歴解析からも,IMC微細化の裏付けを示しています.得られた結果は,Al-Cu合金の使用範囲拡大に期待されます.

受賞論文のURL:https://doi.org/10.2526/ijem.27.22

日付2023/6/26

研究室特殊加工学研究室


図1 大面積電子ビーム照射による金属間化合物(IMC)の微細化


図2 「電気加工学会論文賞」賞状

竹谷和真さんが公益財団法人工作機械技術振興財団より工作機械技術振興賞・奨励賞を受賞 !!

超仕上砥石の砥粒支持形態に基づく加工機構の検討

 竹谷和真さんが公益財団法人工作機械技術振興財団より工作機械技術振興賞・奨励賞を受賞しました.
 研究内容:超仕上は,ベアリング(軸受)やメカニカルシールなどの精密機械部品の表面を砥石により鏡面状態に仕上げることにより摩擦低減や密封性を実現する精密加工法の一つです.超仕上の加工条件によって,砥石の切れ味の持続する切削状態から砥石が加工面を主に擦過して鏡面に仕上げる磨き状態まで大きく変化しますが,その仕組みはこれまで明らかにされていません.この研究では,切削状態における砥粒の脱落現象に着目し,砥石表面の砥粒が結合剤により支持される形態の異方性をシミュレーションならびに個々の砥粒に対する圧子の微小押込み試験により明らかにし,超仕上げの加工機構を明らかにしています.

日付2023/6/22

研究室機械加工学研究室


図1 工作機械技術振興賞・奨励賞 賞状

宮﨑悠さんが電気加工学会全国大会(2022)で電気加工学会全国大会賞を受賞!!

細線ワイヤ放電加工における気泡排出挙動の高速度観察

 宮﨑悠さんが2022年11月24日~25日に電気加工学会全国大会(2022)で発表した内容に対して,一般社団法人電気加工学会より「電気加工学会全国大会賞」を受賞しました.
 研究内容:細線ワイヤを用いる微細ワイヤ放電加工では加工領域が小さく,気泡や加工粉の滞留により放電状態が不安定となりやすい.また,加工粉は気泡が近傍に存在する場合には気泡界面に補足されるため,気泡の排出が加工粉の排出を促すとも考えられる.しかし,油加工液を用いた細線ワイヤ放電加工でのこれらの排出挙動は十分明らかになっていない.そこで,本研究では細線ワイヤ放電加工の高性能化を目的とし,微細ワイヤ放電加工を精密に再現した観察モデルを構築し,加工中の気泡排出挙動の高速度観察を行った.また,高速度観察動画から画像処理を活用して,図1(b)のように気泡のみを検出するなどしてその挙動を詳細に調査分析した.その結果,構築した観察モデルによって加工中の加工粉や気泡の発生と排出状況,放電の分散状況の詳細を同時に観察できること,単発放電エネルギーが大きい加工条件の場合ワイヤ電極近傍での平均気泡サイズや観察領域に存在する総気泡量が増加すること,一般的な加工状況では発生する放電の内約30%が気泡内での気中放電であることなどを明らかにした.

日付2023/4/12

研究室特殊加工学研究室


図1 気泡検出方法

嶋崎一真さん,山縣充紀さんが「第21回 学生によるビジネスプラン提案コンテスト(日刊工業新聞社主催)」で奨励賞を受賞!

嶋崎一真さん,山縣充紀さんが「第21回 学生によるビジネスプラン提案コンテスト(日刊工業新聞社主催)」で奨励賞を受賞

 日刊工業新聞社主催の「第21回 学生によるビジネスプラン提案コンテスト」(2022キャンパスベンチャーグランプリ中国)において,中国地方16大学・短大・高専・専門学校から応募された119件の中から,嶋崎一真さん,山縣充紀さん(機械システム工学専攻機械系)のグループが提案した「半プラスチック製品」が優秀賞(エネルギア中国電力賞)を受賞しました.このアイディアは,弁当柄の廃棄についての学生同士の何気ない会話から着想を得ました.なお,受賞のアイデアは機械システム工学専攻の大学院科目「高度創成デザイン」の講義で学生が発案したものを本コンテストに応募したものです.  

日付2023/1/19

研究室機械工学コース


図1 キャンパスベンチャーグランプリ中国 優秀賞(エネルギア中国電力賞)を受賞した嶋崎一真さん(中央)と山縣充紀さん(中央右)

機械系エンジニアの歩き方2023を開催!!

「機械系エンジニア歩き方2023」交流会を開催

 2023年1月13日に「機械系エンジニア歩き方2023」交流会を「岡山国際交流センター」で開催しました.本学機械系の卒業生であり,企業で活躍されている機械系エンジニア(先輩)と在校生が参加する実践型教育として今年で17回目の開催となります.在校生は,現在取り組んでいる研究内容や自己アピールを先輩エンジニアの皆様に発表しました.一方,先輩からは研究内容や自己アピールについてのコメントや機械系エンジニアの働き方や考え方を在校生へ紹介頂いて質疑応答を行いました.
 交流会では,午前の部(10:00~13:00)に32社,午後の部(14:30~17:30)に31社,合計63社の企業にご協力頂き,73名の在学生と交流を行いました.在校生1人12社以上のさまざまな業種の先輩エンジニアと交流しました.在校生は積極的に先輩エンジニアとの交流に臨んでおり,今まで知らなかった仕事内容や企業,仕事に取り組む姿勢などを知ることができ,今後の進路を考える上で大変参考になるとても有意義な時間となりました.また,先輩エンジニアからは,対面での開催に関して肯定的な意見を多く頂きました.
 今年度は新型コロナウイルス感染症拡大後,初めての対面開催となりました.新型コロナウイルス感染症罹患者数が再び増加している時期であったこともあり,在校生にはフェイスガードの着用を義務づけ,企業デスクを除菌シートで拭いてから次へ移動すること等,感染症対策にも気をつけての開催となりました.また,感染症対策として参加企業数をこれまでより大幅に少なくせざるを得なかったことから,申し込み頂きながら参加頂けない企業が多数あったことは残念でした.今後,新型コロナウイルス感染症の影響が十分に小さくなり,感染拡大前の開催方式に戻れることを期待するところです.来年度は1月12日に「ピュアリティまきび」で開催予定です.
 最後に本会の開催にあたって工学部機械系同窓会より多大なご支援と補助を頂きましたことを付記して深謝致します.  

日付2023/1/13

研究室機械工学コース


図1 交流会の様子1


図2 交流会の様子2

是澤律秀さんが2022年度 精密工学会九州支部・中国四国支部 久留米地方講演会でベスト プレゼンテーション賞を受賞!!

是澤律秀さんが2022年度 精密工学会九州支部・中国四国支部 久留米地方講演会でベスト プレゼンテーション賞を受賞

 2022年12月3日に久留米工業大学でハイブリッド開催された2022年度 精密工学会九州支部・中国四国支部 久留米地方講演会で,機械加工学研究室の是澤律秀さん(M2)が「ベスト プレゼンテーション賞」を受賞しました.
 研究内容:難削材の研削加工に用いられるcBN砥石は,ダイヤモンド・ロータリ・ドレッサを用いたツルーイング(形直し)直後の砥粒切れ刃の突出し高さが十分得られず良好な切れ味が発現されないため,加工能率を低下を招く要因の一つとなっています.そこでこの研究では,ウエット・ブラスト加工技術を用いて,砥石作業面の断面形状に曲率を有する総形ビトリファイドcBN砥石を高能率にドレッシングすることを目的としています.研究では,ウエット・ブラスト加工による結合剤の除去特性を明らかにし,その結果を基に,砥石軸方向の砥石送り速度を制御することで,総形砥石の形状に応じて砥石作業面を一様にドレッシングする方法を提案しました.  

日付2022/12/3

研究室機械加工学研究室


図1 ベストプレゼンテーション賞 賞状

田島響さんが国際会議IC3MT2022@台湾でBEST STUDENT PAPER AWARDを受賞!!

Investigation on Mechanism of Edge Shape Change in Large-area Electron Beam Irradiation by Thermo-fluid Analysis

 2022年11月11日~14日に台湾,台北市で開催された国際会議The 4th International Conference on Machining, Materials and Mechanical Technologies (IC3MT2022)において,特殊加工学研究室の田島響さん(M1)が「BEST STUDENT PAPER AWARD」を受賞しました.
 研究内容:工業製品の製造過程で生じるエッジ部は,用途に応じて所望の曲率半径を設けるフィレット加工が必要となります.近年,工業製品の小型化や高精度化に伴い,微細エッジ部の曲率半径を制御するマイクロフィレット加工の需要が増大しています.これまでの研究で,被加工物の極表面を瞬時かつ均一に溶融することができる大面積電子ビーム照射法により,直方体形状や複数穴エッジ部の曲率半径を増大できることを明らかにしてきました.エッジ部の形状変化は凸部への電子集中現象,および凸部での熱拡散のしにくさに起因すると考えられます.ここで,工作物のエッジ部に所望の曲率半径を得るためには,大面積電子ビーム照射におけるエッジ部形状変化メカニズムの解明が必要です.
 本研究では,溶融金属の流動現象を再現できる熱流体解析によって,エッジ部形状変化メカニズムの解明を試みました.エッジ部への電子集中現象を考慮した熱流体解析モデルを構築し,解析で得られたエッジ部の形状と実験で得られた形状が精度良く一致することを示しました.また,熱流体解析によって,直方体形状の工作物に対して大面積電子ビームを1shot照射した際の,エッジ部形状変化メカニズムを明らかにすることができました.  

日付2022/11/11-14

研究室特殊加工学研究室


図1 熱流体解析結果


図2 IC3MT2022「BEST STUDENT PAPER AWARD」賞状

木村匠吾さんが電気加工学会全国大会(2021)で電気加工学会全国大会賞を受賞!!

工作物端面付近加工時のノズル噴射がワイヤ放電加工特性に及ぼす影響

 2022年6月24日に木村匠吾さんが一般社団法人電気加工学会より,電気加工学会全国大会(2021)で発表した内容に対して,電気加工学会全国大会賞を受賞しました.
 研究内容:ワイヤ放電加工では,加工溝から加工粉をいかに効率よく排出するかが安定した放電状態を維持するために重要となる.そのため従来,加工と同時に工作物の上下から同軸ノズルを用いて加工液噴射を行い,加工粉排出を促している.近年,生産現場では工作物端面付近を加工する場合に加工が不安定となり加工精度が悪化することが問題視されている.そこで本研究では,工作物端面付近加工時のワイヤ放電加工特性を解明するとともに,加工液流れや加工粉排出状況,ワイヤ撓みについて加工実験や数値流体解析(CFD),構造解析を用いて検討した.加工実験では工作物端面に近いほど,加工特性が低下することがわかった.解析では,図1に示すように工作物端面に近いほど加工溝内の加工液の流速が低下し,工作物端面側へのワイヤ撓みが増大することが確認できた.よって,工作物端面付近加工時の加工特性の低下は,加工液の流速低下による加工粉排出状況の悪化やワイヤ撓み増大によるものであることが明らかとなった.  

日付2022/6/24

研究室特殊加工学研究室


図1 ワイヤ放電加工中の加工溝内の加工液流れとワイヤ撓み


図2 一般社団法人電気加工学会「電気加工学会全国大会賞」賞状

下津遥河さんが工作機械技術振興賞(奨励賞)を受賞

下津遥河さんが工作機械技術振興賞(奨励賞)を受賞

 下津遥河さんが公益財団法人工作機械技術振興財団の工作機械技術振興賞(奨励賞)を受賞しました.
研究内容:回転する丸い材料に高速で回転する砥石を切り込み,正確な寸法に仕上げる加工を「円筒研削」といいます。円筒研削では,材料を削る際に大きな力が発生するため,砥石を切り込んだ量よりも,実際に材料が削られる量が少なく,直径がいくらに仕上がるかを推定することは困難です。そこで,砥石を回転させるモーターの電力を測定し,電力の変動からどの程度材料が削られたか推定する手法を機械加工学研究室では構築し,直径約90mmの鉄を削った際に,削られた量を1マイクロメートル(千分の1ミリ)の精度で推定することに成功しました。さらに,加工を繰り返すと砥石の切れ味が低下し,砥石を回転させるモータの消費電力が大きくなるため,砥石の切れ味の変化も考慮できることが確認でき,本研究成果を用いて,より高精度な研削加工の実現が期待されます.

日付2022/06/13

研究室機械加工学研究室


図1 授賞式での賞状を手にする下津さん

吉田匠さんが公益財団法人工作機械技術振興財団より工作機械技術振興賞・奨励賞を受賞!!

マルチワイヤ放電スライシングにおけるウェハ厚さ均一性に関する検討

 吉田匠さんが公益財団法人工作機械技術振興財団より工作機械技術振興賞・奨励賞を受賞しました.
 研究内容:近年,太陽電池および半導体材料として用いられるシリコンやパワーデバイスとして利用される炭化ケイ素の需要が増加しています.それらの製品を安定的に供給するため,より高効率かつ高品位なインゴットのスライシング技術が求められています.そこで,マルチワイヤソー法に放電加工技術を取り入れた,マルチワイヤ放電スライシング法が開発されました.しかし,インゴットのように工作物切断幅が刻々と変化する材料に対してスライシングを行うと,加工の進展にともないウェハ厚さが減少することが課題となっています.そこで本研究では,加工の進展にともなうウェハ厚さの均一性向上を目的として,加工の進展にともなうワイヤ電極と工作物間の極間距離制御手法を改善しました.それにより切断方向におけるウェハ厚さの均一性を向上させることに成功しました.(図1参照)

日付2022/06/13

研究室特殊加工学研究室


図1 極間距離制御手法改善前後のウェハ模式図と実際のウェハ画像


図2 公益財団法人工作機械技術振興財団「工作機械技術振興賞・奨励賞」賞状

岡田 晃 教授が一般社団法人 日本機械学会より2021年度日本機械学会賞(論文)を受賞!!

放電加工による内部空間形状の創成に関する基礎的研究

 2022年4月21日に岡田 晃 教授が一般社団法人 日本機械学会より「2021年度日本機械学会賞(論文)」を受賞しました.
 受賞論文の概要:現在の機械加工技術では,小径入口穴を通して金属材料内部に大きな内部空間形状を形成することは難しい.これは,加工中に工具先端に大きな加工反力が作用し,工具が変形したり破損したりするためである.一方,放電加工では加工反力が極めて小さいため,適切に穴内部で変形する工具電極機構が実現できれば,内部空間形状加工実現の可能性が高い.本論文では,形彫放電加工機に備わった標準的な電極サーボ送り制御と電極回転機能を利用し,入口穴径の数倍以上の直径を有する軸対称空間形状を工作物内部に形成することを目的とし,新たに開発した公転球電極を用いた内部空間形状加工について実験的検討を行った.この電極は,加工機ヘッドに取り付けられる回転丸棒部と先端に電極球が接続された傾斜丸棒とが連結された構造となっており,加工機主軸の回転によって電極球に作用する遠心力を変化させることで傾斜角度を精度よく制御できる.公転球電極を用いた場合の電極消耗率や加工面粗さ等の放電加工特性を解明するとともに,いくつかの軸対称内部空間形状の加工を試み,下穴直径に対して十分大きな円筒形や球形の内部空間形状の加工に成功した.また,傾斜角とZ座標の同時二軸制御による水平面形状も精度よく加工可能であった.電極形状とその軌跡に対応した加工形状が精度よく得られる放電加工の特長を最大限に生かした加工法であり,放電加工技術の可能性を拡大する意義ある研究である.

日付2022/04/21

研究室特殊加工学研究室


図1 一般社団法人 日本機械学会「2021年度日本機械学会賞(論文)」賞状

機械設計学研究室の活動がテレビで紹介されました!!

機械設計学研究室の活動がテレビで紹介

 2022年4月13日に,機械設計学研究室の活動がテレビ新広島「発見!アドレナ人」にて紹介されました.
 こちらのホームページにて放送時の様子が公開されています.

日付2022/04/18

研究室機械設計学研究室

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